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2011年11月6日日曜日

劉邦の大風歌 ー漢建国記ー

タイトル:劉邦の大風歌 ー漢建国記ー
評価:★★★★★★☆



出演: レイ・ロイ(劉邦)ワン・ジー(呂后)リウ・ムー(劉恒)

ストーリー:紀元前202年、項羽を制し天下統一を成し遂げた劉邦は、漢王朝を
建国し初代皇帝に即位した。しかし燕王・臧荼(ぞうと)が反乱を起こすなど、
世は真の平和を得たわけではなかった。
そんな折、百戦百勝の大将軍として劉邦の信頼を得ていた楚王・韓信が項羽軍
の残党・鍾離昧(しょうりまい)をかくまったとの報が劉邦の耳に入る。
 漢の周辺では相変わらず戦が続いていた。南では南越の王が長沙に侵攻、
漢に反旗を翻して南越皇帝を自称し、弁舌の立つ陸賈(りくか)が説得に向かう。

ということですが、どちらかというと文帝(劉恒)の治世の物語という印象が強く、
タイトルは「文帝の大風歌」とでもしてほしかったですね。

大きく分けて、劉邦の建国、呂皇后の専横、劉恒の治世に分かれますが、劉恒
の話がもっとも長いし、見ごたえがある部分です。

と同時にある意味「薄姫」のドラマでもあるかもしれません。薄姫は劉恒の実母
です。劉邦の側室ですが、呂皇后、戚姫、薄姫の中ではダントツで疎外されて
います。しかしそこは耐え忍び、腐らず劉恒を正しい方向へと育てていきます。

劉邦死後、呂皇后と戚姫の権力争いがおこりますが、争いに勝った呂皇后の
専横っぷりも見事です。

戚姫を「人豚」にするあたりも描かれています。

呂皇后を演じたワン・ジーさん、見事です。絶対ファンが減ると思います(笑

日本でいうとNHKの「大河ドラマ」って感じですが、あらゆる点で一流かと思います。
楚漢戦争後の話ですから、実はあまり戦闘シーンはありません。ですが、匈奴との
戦の場面において馬何頭出てんだというくらい壮大な映像をみせてくれます。

しかしやはり本当の主人公「劉恒」がいいですね。日本だと「暴れん坊将軍」の
吉宗に当たるような役柄。でも温和です。「暴れない皇帝」。演じるリウ・ムーは
なかなかの男前。漢字でいうと劉牧。やはり劉氏!?



この男前っぷりで「皇帝」など演じると、男前が立ちすぎて、バランスが
崩れそうなのですが、民を思う文帝をうまく演じていますよ。

まあ実際、皇帝が市井に出て、話しを聞いたりすることはなかったとは
思いますが、そこはそれ、ドラマとして立っていればよいのです。

やはりこのドラマの主人公はリウ・ムー演じる文帝であって、劉邦では
ない気がしますねぇ…。権力争いやら、飢饉やら偽貨幣での経済混乱
やら皇帝って結構たいへんなんだなぁって思いましたー。


とにかく登場人物も多くてすべてを語ることはできませんが、なかなか魅力
的な作品ですのでまだみてない方は1度どうぞ。

ちなみに「楚漢驕雄」はこの「劉邦の大風歌 ー漢建国記ー」などとはまったく
対照的な作品です。

安っぽく、チープさと突っ込みどころがほしいあなたは「楚漢驕雄」を!
壮大で、何もかも一流の歴史ドラマがみたいなら「劉邦の大風歌」を!

劉邦の大風歌 -漢建国記-関連ページ
http://www.chuka-drama.com/ryuho/index.html

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